連載 在宅ケア もっとやさしく、もっと自由に!・163
『ぼっち死の館』とHさんを重ね合わせて
秋山 正子
1,2,3
1株式会社ケアーズ 白十字訪問看護ステーション・白十字ヘルパーステーション
2暮らしの保健室
3マギーズ東京
pp.310-311
発行日 2024年7月15日
Published Date 2024/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688202126
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ひとり身を支える
齋藤なずなさんという漫画家が描いた『ぼっち死の館』(小学館)という漫画単行本を手にする機会がありました。臨床心理士の同僚が「訪問看護師さんは、こんなことにしょっちゅう向き合っているんじゃない? こんな人いるよねと思いながら読んだのよ」と渡してくれました。
この漫画には、かつてはニュータウンと呼ばれた古い団地に住むひとり身の老人たちと猫たちの生活が、フィクションかノンフィクションかがわからなくなるほどリアルに描き込まれています。『待っているのは「ぼっち」の死だけ?』と裏表紙にあるように、それぞれの物語の最終章をユニークに生き抜きながら、最後は一人で亡くなっていく人々の様子が独特の筆致で描かれます。
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