Japanese
English
脳・脊髄のMRI画像アトラス
脊髄結核腫の1例
A Case Report of the Spinal Tuberculoma
中村 一仁
1
,
山形 桂司
1
,
松阪 康弘
1
,
安井 敏裕
1
Kazuhito Nakamura
1
,
Keishi Yamagata
1
,
Yasuhiro Matsusaka
1
,
Toshihiro Yasui
1
1大阪市立総合医療センター脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Osaka City General Hospital
pp.448-449
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406100176
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症 例
45歳男性。2005年2月に頭痛,発熱,歩行障害で発症。他院にて結核性髄膜炎と診断加療された。抗結核薬イソニアジド,リファンピシン,エサンブトール,ピラジナマイドによる4剤治療開始。髄液ADA値 25 IU/l,結核PCR陰性。髄膜炎後正常圧水頭症にて同年4月27日に脳室腹腔短絡術を施行。結核治療継続のため当院へ転院した。記銘力障害,尿失禁,歩行障害が入院時に比べ増悪した。シャント不全を認めシャント再建を行った。その後,意識状態は改善するものの腰痛の訴え強く,下肢筋力3/5,深部腱反射は両下肢で消失しており,Lasegue徴候も陽性であった。
画像所見:腰部造影MRIではリング状造影病変を馬尾および脊髄周辺に多数認め,脊髄結核腫と診断した。2カ月後の腰部造影MRIではリング状造影病変は減少していた。
臨床経過:抗結核薬,デキサメタゾンの継続投与にて保存的加療を行い症状は改善した。
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