「精神医学」への手紙
Letter—誰のための無告知投薬か—森山論文を読んで/Answer—レターにお答えして—議論すべきは患者の「自己決定権」との関連ではないか—伊藤氏のご質問に答えて
伊藤 高
1
,
森山 成彬
2
1医療法人共生会下司病院精神科
2八幡厚生病院
pp.1246-1247
発行日 1998年11月15日
Published Date 1998/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904661
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本誌1998年5月号掲載「精神科病院外来における無告知投薬の現状」1)を読んで,その治療意義について感じるところを書きたい。
病識のない精神分裂病患者や躁病患者に対し,ハロペリドール液を告知なく投与することは,少なくとも病的体験や躁状態における問題行動を抑制する意味で,あるいは場合によっては服薬により病感が生じ,自ら服薬が可能になることもあり,拒薬している患者本人にとってもプラスに作用していると考えられる。
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