「精神医学」への手紙
Letter—「病相頻発型気分障害の10例の臨床的特徴」について/Answer—レターにお答えして—Wehrらの報告との異同
冨高 辰一郎
1
,
坂元 薫
1
1東京女子医科大学神経精神科
pp.1146-1147
発行日 1992年10月15日
Published Date 1992/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904957
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Dunnerらが1974年にラピッドサイクラー(以下RC)という概念を提唱して以来,欧米を中心として臨床研究が進められていますが,最近本邦でも本誌を中心としてその研究報告が掲載されるようになってきました。本誌第34巻第4号には中村氏らがRCのレトロスペクティブな調査報告をされており興味深く拝見しましたが,ここで私どもの意見を簡単に述べさせていただきます。
中村氏らはその報告において「病相頻発化開始時より平均7.9年の経過を調べ,少なくとも調査時点から遡った2年間にほぼ寛解しているものが3名,1〜2年に1回の軽度ないし中等度の躁かうつの病相がみられるものが5名,自殺者が2名であった。」と述べ,それをRCの研究では評価の高いWehrら2)の結果と比較し「ほぼ一致したもの」と考察しています。
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