Japanese
English
研究と報告
抗精神病薬誘発性アカシジアと睡眠時ミオクローヌスの関連
Relationship between Neuroleptic-induced Akathisia and Nocturnal Myoclonus
堀口 淳
1
,
西松 央一
2
,
佐々木 朗
3
,
稲見 康司
4
,
助川 鶴平
5
,
伊賀上 睦見
6
Jun HORIGUCHI
1
,
Ohichi NISHIMATSU
2
,
Akira SASAKI
3
,
Yasushi INAMI
4
,
Tsuruhei SUKEGAWA
5
,
Mutsumi IGAUE
6
1愛媛大学保健管理センター
2西松医院
3西条道前病院
4清和病院
5牧病院
6聖路加看護大学
1Health Administration Center, Ehime University
2Nishimatsu Clinic
3Saijyo-Douzen Hospital
4Seiwa Hospital
5Maki Hospital
6Saint Lukes College of Nursing
キーワード:
Akathisia
,
Nocturnal myoclonus
,
Clonazepam
,
Polysomnography
Keyword:
Akathisia
,
Nocturnal myoclonus
,
Clonazepam
,
Polysomnography
pp.275-279
発行日 1996年3月15日
Published Date 1996/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904062
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【抄録】抗精神病薬誘発性アカシジアを呈する4症例とアカシジアのみられない対照群4症例の合計8例の精神分裂病患者に,終夜睡眠ポリグラフィ検査を実施し,アカシジアと睡眠時ミオクローヌスとの関連を検討した。睡眠時ミオクローヌスはアカシジア群4例中3例で観察されたが,対照群4例には睡眠時ミオクローヌスはみられなかった。アカシジア群4例では,全例でクロナゼパムの投与がアカシジアに奏効した。アカシジア群における,アカシジア消失後の終夜睡眠ポリグラフィ検査の再検では,睡眠時ミオクローヌスの総数や単位時間当たりの個数は減少し,その平均インターバルが延長した。これはクロナゼパムが,睡眠時ミオクローヌスにも奏効したことを示している。
以上の事実から,抗精神病薬誘発性アカシジアと睡眠時ミオクローヌスとは症候学的にも薬物治療学的にも共通の基盤を持つ症候であると考えられた。
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