Japanese
English
短報
マレイン酸チモロール点眼液により抑うつ症状が遷延した緑内障の1例
Prolonged Depressive State Associated with Use of Timolol on a Glaucoma Patient
一宮 洋介
1
,
森 大輔
1
,
阿部 道郎
1
,
井上 令一
1
Yosuke ICHIMIYA
1
,
Daisuke MORI
1
,
Michirou ABE
1
,
Reiichi INOUE
1
1順天堂大学医学部精神医学教室
1Department of Psychiatry, Juntendo University School of Medicine
キーワード:
Timolol maleate
,
β-blocker
,
Glaucoma
,
Depression
Keyword:
Timolol maleate
,
β-blocker
,
Glaucoma
,
Depression
pp.1109-1111
発行日 1995年10月15日
Published Date 1995/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903973
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
マレイン酸チモロール(timolol maleate;以下timololと略する)は非選択的β遮断剤で,眼への局所投与で優れた眼圧低下効果を示すことから,緑内障の治療薬として広く使用されている。この点眼液はその臨床導入以来様々な副作用が報告されたが,重篤なものは少なく比較的安全性の高い薬物とみなされている8,9)。しかし稀ながら抑うつ,不安,失見当識など中枢神経系の副作用が出現することが知られており9),このために使用中止に至った例も報告されている5)。
今回我々は,反応性の抑うつ状態がtimololの点眼液で遷延化したと思われる緑内障の1例を経験したので,報告する。
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.