Japanese
English
研究と報告
情動発作を呈した47例のてんかん患者の臨床的検討—ことに不安発作の検討を中心として
Ictal Affect, Especially Ictal Anxiety in Epileptic Patients
兼本 浩祐
1
,
馬屋原 健
1
Kousuke KANEMOTO
1
,
Ken MAYAHARA
1
1国立療養所宇多野病院関西てんかんセンター
1Utano National Hospital, Kansai Regional Epilepsy Center
キーワード:
Anxiety aura
,
Archaic thought
,
Epilepsy experiential phenomena
,
Lebhaftige Bewuβtsein
Keyword:
Anxiety aura
,
Archaic thought
,
Epilepsy experiential phenomena
,
Lebhaftige Bewuβtsein
pp.929-933
発行日 1993年9月15日
Published Date 1993/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903511
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【抄録】 本院にてんかんを主訴として来院し,単純部分発作を示した563人の患者から情動発作を呈した47人の患者を対象として選択した。情動の内訳は,不安・恐怖が41人,不快感が8人,抑うつ・寂寥感が4人,快感が2人であった。不安発作の内容を検討すると,実体的意識性を中心とした妄想気分様の状態が相当の頻度で認められた。不安発作を呈した患者を,追想体験を訴えた患者を対照群として比較したところ,不安発作を示す患者は有意に発症年齢が低かった。これらの結果から,情動発作が,原始的・蒼古的な情動の再現である可能性を論ずるとともに,情動と追想の密接なかかわりを示唆した。
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