Japanese
English
研究と報告
側頭葉てんかん患者のMRIによる脳の形態変化に関する定量的検討
Quantitative Magnetic Resonance Imaging Study on Patients with Temporal Lobe Epilepsy
先崎 章
1
,
大久保 善朗
1
,
阿部 哲夫
2
,
松浦 雅人
1
,
森岩 基
3
,
浅井 邦彦
2
,
融 道男
1
Akira SENZAKI
1
,
Yoshiro OKUBO
1
,
Tetsuo ABE
2
,
Masato MATSUURA
1
,
Motoi MORIIWA
3
,
Kunihiko ASAI
2
,
Michio TORU
1
1東京医科歯科大学神経精神医学教室
2浅井病院
3東芝林間病院神経精神科
1Department of Neuropsychiatry Tokyo Medical and Dental University
2Asai Hospital
3Department of Neuropsychiatry Toshiba Rinkan Hospital
キーワード:
MRI
,
Temporal lobe epilepsy
,
Medial temporal screrosis
,
Epileptic psychosis
Keyword:
MRI
,
Temporal lobe epilepsy
,
Medial temporal screrosis
,
Epileptic psychosis
pp.935-941
発行日 1993年9月15日
Published Date 1993/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903512
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
【抄録】 CTおよびMRIにおいて視察的に明らかな異常を認めない側頭葉てんかん患者30名と正常対照者20名とを比較し,側頭葉てんかん患者における側頭葉内側部を中心とする脳の変化について定量的に検討した。
①てんかん群では正常対照群に比較して側頭葉内側部が有意に小さく,同部位のT1値が有意に高く,海馬・扁桃体を中心とする部位の萎縮,水分含有量の増加が示唆された。②てんかん群の側頭葉内側部の大きさの左右差は,正常対照群での左右差と比較して有意差はなく,てんかん群では同部位が両側性に変化している可能性が示唆された。③幻覚妄想を呈した群(9例)では,第3脳室の断面積が有意に大きかった。これは幻覚妄想群では,第3脳室周囲の構造物に変化がある可能性を示す結果と考えられた。
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.