Japanese
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短報
遅発性ジスキネジアに対するリン酸ピリドキサールの効果
Effect of Pyridoxal Phosphate on Tardive Dyskinesia
國芳 雅広
1,2
,
三浦 智信
1,2
,
稲永 和豊
1,2
Masahiro Kuniyoshi
1,2
,
Chishin Miura
1,2
,
Kazutoyo Inanaga
1,2
1筑水会病院
2筑水会神経情報研究所
1Chikusuikai Mental Hospital and Clinic
2Chikusuikai Institute for Neuroinformation
pp.193-195
発行日 1992年2月15日
Published Date 1992/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903200
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精神科治療に抗精神病薬が導入されてから,40年が経過した。薬物は精神症状の改善を促し,患者の社会適応を容易にする点においてはある程度の成功を治めてきた。しかし,その副作用としてのパーキンソニズムや種々の錐体外路症状が発現するために服薬中断を来し,その結果として再入院する患者もいる。さらに最近では遅発性症候群5)と呼ばれ,る種々の病態も問題となってきている。この遅発性症候群は発症早期に治療すれば改善するとされているが治療に抵抗することも多い。今回我々はリン酸ピリドキサール(以下ピリドキサールと略)を投与することにより長年にわたる遅発性ジスキネジアが軽減した例を経験したので,その症例の経過を報告するとともに若干の考察を加えた。
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