Japanese
English
研究と報告
救急精神医療における「応急入院」の実態と意義—緊急措置入院との比較から
A Comparative Study of Compulsory Emergency Admissions between Legal Model and Medical Model
江畑 敬介
1
,
木戸 昭一
2
Keisuke Ebata
1
,
Shoichi Kido
2
1東京都立松沢病院
2東京都多摩総合精神保健センター開設準備室
1Tokyo Metropolitan Matsuzawa Hospital
2Tokyo Metropolitan Tama Comprehensive Mental Health Center
キーワード:
Emergency psychiatry
,
Compulsory admission
,
Legal model
,
Medical model
Keyword:
Emergency psychiatry
,
Compulsory admission
,
Legal model
,
Medical model
pp.945-951
発行日 1991年9月15日
Published Date 1991/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903111
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【抄録】 1988年7月1日の精神保健法改訂後,1年9カ月間に松沢病院へ入院した応急入院33例と緊急措置入院90例について,家族社会的背景,診断,事例化過程,ストーン基準による入院判定などを比較調査した。その結果は,次のとおりである。(1)両群の家族社会的背景に有意な相違はなかった。(2)両群の疾病分布に有意な相違はなかった。(3)状態像の分布には有意な相違があり,応急入院では緊急措置入院に比べて,昏迷(亜昏迷)状態が多く幻覚・妄想状態が少なかった。(4)精神科救急事例は,法律モデル的事例,医療モデル的事例,身体救急的事例の3型に分けられるが,それらは互いに重畳している。(5)ストーンの基準によって判定すると,応急入院の93.9%,緊急措置入院の95.6%が適合した。
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