Japanese
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特集 不登校の理解と支援
【社会資源との連携】
「メガネ」を外してみませんか?—不登校「理解」の歴史から「支援」を考える
Facing Children without Lenses of Preconceptions
山下 耕平
1
Kohei Yamashita
1
1NPO法人フォロ
1Nonprofit corporation Foro, Osaka, Japan
キーワード:
不登校の歴史
,
history of ‘futoko'
,
school non-attendance
,
評価のまなざし
,
evaluative gaze
,
存在承認
,
recognition of existence
Keyword:
不登校の歴史
,
history of ‘futoko'
,
school non-attendance
,
評価のまなざし
,
evaluative gaze
,
存在承認
,
recognition of existence
pp.1336-1341
発行日 2024年10月15日
Published Date 2024/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405207404
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抄録
本特集のテーマ「不登校の理解と支援」を考えるにあたって,まずは不登校がいかに「理解」されてきたかをたどり,それがどのような「支援」と結びついてきたかを考える。時代とともに,不登校への理解は進んできたように思える反面,子どもや若者の生きづらさは増しているように思える。それは,業績承認ばかりが肥大化し,評価のまなざしが社会のすみずみ,個々人の心身や言動のすみずみにまで浸透し,がんばる人が認められる道は多様になったものの,がんばれない人への圧力はかつてないほど高まっているからではないか。かつては登校/不登校の線引きが大きな問題だったが,現在は,生産性の有/無へと線引きの視点がシフトしている。そうした状況のなか,不登校への支援はいかにあるべきか。周囲に求められるのは,それぞれが自分の「メガネ」を外すことではないか。子どもを問題視して介入するのではなく,肯定し信頼しながら連携していくことを模索したい。
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