Japanese
English
特集 「大人の発達障害」をめぐる最近の動向
成人後に発達障害が疑われた事例への対応
Treatment of Cases Suspected Developmental Disorders in Adulthood
宮岡 等
1
Hitoshi Miyaoka
1
1北里大学医学部精神科
1Department of Psychiatry, Kitasato University School of Medicine, Sagamihara, Japan
キーワード:
自閉スペクトラム症
,
autism spectrum disorder
,
注意欠如・多動症
,
attention-deficit hyperactivity disorder
,
環境ストレス
,
environmental stresses
,
生活史
,
life history
,
発達障害
,
developmental disorder
Keyword:
自閉スペクトラム症
,
autism spectrum disorder
,
注意欠如・多動症
,
attention-deficit hyperactivity disorder
,
環境ストレス
,
environmental stresses
,
生活史
,
life history
,
発達障害
,
developmental disorder
pp.1011-1017
発行日 2020年7月15日
Published Date 2020/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206144
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抄録 大人の発達障害,特に成人になってから自閉スペクトラム症(ASD)を疑われた事例への対応を述べた。ASD診断の告知は治療の一部と考えて,「ASDである/ない」はなく,ASD傾向の強さを伝えるべきである。治療では生活を振り返って治療者とともに対応を考え,また学校や産業医と連携することが重要である。診断のための入院,デイケアやリワークは,事例ごとの特性が軽視されて目標が設定されると,かえって抑うつ感が強まることがある。成人になってからASDやADHDを疑われた事例に対する対応はすべての精神科医が身に付けるべきであり,専門家に紹介するという考え方では他の精神疾患の診療も不十分になりやすい。
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