Japanese
English
特集 発達障害と認知症をめぐって
成人・高齢者の発達障害に対する治療はどのようにあるべきか—注意欠如・多動症(ADHD)を中心に
Treatment for Developmental Disorders in Adults and the Elderly:Focusing on attention-deficit hyperactivity disorder
小野 和哉
1
Kazuya Ono
1
1聖マリアンナ医科大学神経精神科学教室
1Department of Neruropsychiatry, St. Mariannna University School of Medicine, Kawasaki, Japan
キーワード:
注意欠如・多動症
,
ADHD
,
高齢者
,
old age
,
治療
,
treatment
,
発達障害
,
developmental disorder
,
認知症
,
dementia
Keyword:
注意欠如・多動症
,
ADHD
,
高齢者
,
old age
,
治療
,
treatment
,
発達障害
,
developmental disorder
,
認知症
,
dementia
pp.173-178
発行日 2020年2月15日
Published Date 2020/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206004
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抄録 成人・高齢者の発達障害に対する治療論はまだエビデンスに乏しく,これからの課題である。しかし,発達障害概念が広まり,小児期から発達障害が認識されていた患者が,加齢によって変化していく様態が次第に明らかになっている。また,認知症臨床の中で,発達障害が見出されることも少なくない。認知機能障害のメカニズムや,神経病理においては,発達障害と認知症は共通する部分があり,双方から検討していくことは,病態解析,鑑別診断,治療上重要である。現在,一部に共通の治療薬の可能性も見出されつつある。臨床現場での成人・高齢発達障害症例は,環境調整や,認知行動療法により薬物療法以外の側面でも治療可能性があり,多面的なアプローチが望まれる。
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