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特集 DSM-5からDSM-5-TRへ—何が変わったのか
性機能不全群,性別違和—DSM-5からDSM-5-TRへの変更点
What has changed in DSM-5-TR comparing to DSM-5 for Sexual Dysfunction, Gender Dysphoria
康 純
1
Jun Koh
1
1関西大学保健管理センター
1Medical Center, Kansai University, Osaka, Japan
キーワード:
性機能不全群
,
sexual dysfunction
,
性別違和
,
gender dysphoria
,
ジェンダーの多様性
,
gender diversity
,
DSM-5-TR
Keyword:
性機能不全群
,
sexual dysfunction
,
性別違和
,
gender dysphoria
,
ジェンダーの多様性
,
gender diversity
,
DSM-5-TR
pp.1416-1422
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405207103
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抄録
DSM-5が2013年に発行されてから約10年を経て2022年にDSM-5-TRが発表された。DSM-ⅣからDSM-5までは約20年の間隔があり,診断基準自体を含めてかなり大きな変更がなされたが,今回はテキスト改訂版であり,診断基準自体に大きな変更はなされていない。しかし,性機能不全群と性別違和という性を扱う分野においては,性の多様性を精神医学の中でどう扱うのかという本質的な部分を含めて大きな変化があった。性機能不全群においては多様な性を表現する人たちの性機能の問題について言及するようになった。性別違和に関しては,ICD-11が診断名を性同一性障害から性別不合に変更して,精神疾患の枠組みから外すという非常に大きな変化があったことや,子どものデータが集積してきたことから,新しい用語や知見を反映するような変更が行われた。
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