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特集 認知症診療における精神科医の役割を再考する
認知症ケアのスタッフに対する心理職による教育的支援—BPSDのABC分析
Staff Training by Clinical Psychologists in Dementia Care:Antecedent-behavior-consequence(A-B-C)analysis on behavioral and psychological symptoms of dementia
山中 克夫
1
,
野口 代
2
Katsuo Yamanaka
1
,
Dai Noguchi
2
1筑波大学人間系
2東大阪大学短期大学部介護福祉学科
1Faculty of Human Sciences, University of Tsukuba, Tsukuba, Japan
2Department of Social Care, Higashiosaka Junior College
キーワード:
認知症の行動・心理症状
,
behavioral and psychological symptoms of dementia
,
BPSD
,
応用行動分析学
,
applied behavior analysis
,
スタッフ研修
,
staff training
Keyword:
認知症の行動・心理症状
,
behavioral and psychological symptoms of dementia
,
BPSD
,
応用行動分析学
,
applied behavior analysis
,
スタッフ研修
,
staff training
pp.1231-1237
発行日 2021年8月15日
Published Date 2021/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206428
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抄録 認知症ケアの現場で難しいとされる業務の1つに,認知症の行動・心理症状(BPSD)への対応がある。本稿では,そのような対応における心理職の主な役割は,症状の問題が顕在化した状況や文脈を調べ,問題の改善や予防に努めることであり,その際,問題を本人の視点(体験世界)からとらえることが重要である点について言及した。次に応用行動分析学や,それに基づくABC分析によるBPSDのマネジメントについて解説した。その上で,心理職などが中心となりスタッフに行うABC分析による教育的支援の流れについて,①職場で実際にみられるBPSDの事例に関する情報収集,②それらの情報をもとに行う集合研修(オフ・ザ・ジョブ・トレーニング),③集合研修で作成した計画をスタッフに実行してもらいながら進めるオン・ザ・ジョブ・トレーニングについて紹介した。
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