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特集 SUN☺D臨床試験のインパクト—日本初の医師主導型抗うつ薬大規模臨床試験から学ぶ
SUN☺D臨床試験の背景
The Background and Rationale of the Strategic Use of New Generation Antidepressant for Depression(SUN☺D)Study
古川 壽亮
1
Toshiaki Furukawa
1
1京都大学大学院医学研究科健康増進・行動学分野
1Department of Health Promotion and Human Behavior, Kyoto University Graduate School of Medicine / School of Public Health, Kyoto, Japan
キーワード:
大うつ病
,
major depression
,
抗うつ薬
,
antidepressive agent
,
臨床試験
,
clinical trial
Keyword:
大うつ病
,
major depression
,
抗うつ薬
,
antidepressive agent
,
臨床試験
,
clinical trial
pp.5-18
発行日 2020年1月15日
Published Date 2020/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205969
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抄録 「大うつ病に対する新規抗うつ薬の最適治療戦略を確立するための大規模無作為割り付け比較試験」(SUN☺D臨床試験)は,未治療の大うつ病患者に対するファーストラインおよびセカンドラインの抗うつ薬治療を最適化する方略を検討した,多施設,評価者盲検化,平行群間,実践的メガトライアルである。日本の9大学精神科の関連48クリニック・病院にて,計約70人の精神科医,35人超の臨床コーディネーターの協力を得て,2010年から2015年にかけて2,011人をエントリーし,追跡率は第9週で95.8%,第25週で94.9%を達成した。主結果はBMC Medicine(2018)16:103(https://doi.org/10.1186/s12916-018-1096-5)に発表された。本稿では,どういう経緯で本研究が立案されたか,研究デザインを組むに当たってどういう工夫をしたか,研究実施においてどういう苦労をしたかを,本研究の主任研究者の立場から述べる。臨床研究,臨床試験の実践知の一例として,今後も日本から世界へ臨床研究によるエビデンスを発信する一助となることを期待する。
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