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特集 精神科診療におけるてんかん
睡眠中の異常行動—パラソムニアと睡眠関連てんかんを中心に
Abnormal Behaviors During Sleep: Parasomnias and sleep related epilepsy
千葉 茂
1
Shigeru Chiba
1
1旭川医科大学医学部精神医学講座
1Department of Psychiatry and Neurology, School of Medicine, Asahikawa Medical University, Asahikawa, Japan
キーワード:
Sleep
,
Epilepsy
,
Parasomnias
,
EEG
,
REM sleep
Keyword:
Sleep
,
Epilepsy
,
Parasomnias
,
EEG
,
REM sleep
pp.329-338
発行日 2018年4月15日
Published Date 2018/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205569
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はじめに
睡眠中には,さまざまな異常行動が出現する。睡眠中の異常行動(abnormal behaviors during sleep)は,夜間の睡眠構造の破綻だけでなく,日中の過剰な眠気も引き起こす。また,睡眠中の異常行動によって,患者はもちろん周囲の人が受傷する場合もある。てんかん発作が診断されずに未治療の状態で繰り返し出現すると,実験てんかんのキンドリングモデル11)で示されているように,発作時のてんかん性発射がもたらす反復性電気刺激によって発作症状が重症化・難治化することが予想される。このような理由から,睡眠中の異常行動については早期に診断・治療することが重要である。特にパラソムニア1)と睡眠関連てんかん1)は,睡眠中の異常行動の代表的疾患であるだけでなく,その鑑別診断も難しいため,本稿では両疾患を中心に概説する。
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