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Seishin Igaku Volume 30, Issue 7 （July 1988）

精神医学 30巻7号（1988年7月発行）

Japanese English

研究と報告

高齢者の夜間睡眠—睡眠構造の特徴と睡眠時無呼吸について Nocturnal Sleep of the Aged Persons: Allnight polysomnographic characteristics and sleep apnea 新ケ江正 ¹ , 毛利義臣 ² , 千葉茂 ² , 松本三樹 ² , 山下努 ² , 武井明 ² , 太田耕平 ¹ Tadashi Shingae ¹ , Yoshimi Mohri ² , Shigeru Chiba ² , Miki Matsumoto ² , Tsutomu Yamashita ² , Akira Takei ² , Kohei Ohta ¹ ¹医療法人札幌太田病院 ²旭川医科大学精神医学講座 ¹Sapporo Ohta Hospital ²Department of Psychiatry and Neurology, Asahikawa Medical College キーワード： Aged person , Sleep , All-night polygraphy , Sleep apnea Keyword: Aged person , Sleep , All-night polygraphy , Sleep apnea pp.745-752

発行日 1988年7月15日 Published Date 1988/7/15

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204547

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　抄録　高齢者の睡眠構造の特徴と睡眠中の呼吸状態を検討する目的で，年齢68〜88歳（平均75.8歳）の高齢者15名を対象として終夜睡眠ポリグラフィを施行し，若年対照者の結果と比較した。その結果，高齢者では若年者に比し，％SWおよび％S1の増加，％S2，％S3および％S4の減少を認めた。さらに高齢者群において，％SWおよび％S1と加齢との間に正の相関，％SREMおよび％S2と加齢との間に負の相関が認められた。また，高齢者15名中12名に睡眠中10秒以上持続するapneaが1夜当たり平均13.3回認められ，そのうち2名はGuilleminaultらの睡眠時無呼吸症候群の定義を満たしていた。さらに，Apnea Indexと加齢および％SWとの間に正の相関，Apnea Indexと％SREMとの間に負の相関が認められた。以上の結果から，高齢者の睡眠障害には加齢に伴う睡眠構造の変化とともにapneaによる睡眠の変容が関与していると考えられた。