巻頭言
臨床研究・開発の推進のために
住吉 太幹
1
1国立精神・神経医療研究センター病院 臨床研究推進部
pp.2-3
発行日 2015年1月15日
Published Date 2015/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204829
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我々精神科医が従事する日常診療では,薬物療法などの生物学的治療,および認知行動療法などの心理・社会的治療が用いられることが多い。これらはすべて,その効果ならびに副作用に関する客観的な検証を経た後に,実臨床での使用が認可される。ここでいう検証は,臨床研究(企業あるいは医師主導の治験を含む)という科学的手段により通常行われる。
ある向精神薬が製造され,既存のものよりもさらに有効,あるいは副作用の発現頻度がより少ないなどのメリットが前臨床(基礎)研究で予想されたとする。その場合,同薬を対象とする質が担保された臨床研究(試験)が,国内で遅滞なく実施されることが望ましい。
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