特集 保健婦にとっての研究
III章 保健婦活動と研究
研究発表を続けることで推進する活動
門川 次子
1
,
飯法師 直美
1
1蘇陽町役場
pp.835-840
発行日 1998年9月25日
Published Date 1998/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901858
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
要約
蘇陽町が健康づくりを始めたのは,昭和63年度で熊本県の80ヘルスプランモデル事業の指定を受けたのがきっかけだった。2年後の平成2年にそれまでの取り組みをまとめ,「町の保健計画作成における経過およびその効果」について日本公衆衛生学会で発表をした。この発表によって,保健所,役場,病院などの機関や住民および各職種の役割がより明確になってきた。また,平成3年に「活動を推進するなかでの行政及び住民の役割」について発表しまとめたことによって町金体の構想の中に健康づくりを位置づけていかなければならないことがスタッフに理解されるようになってきた。発表後から「健康づくりから町づくりへ」の言葉が町のなかに流れてくるようになった。
研究発表は,健康づくりの取り組みのまとめでもあり,発表したことでいろいろな先生たちから,さまざまなアドバイスを受けることができ勉強になることが多くあった。また,これからの取り組みの展望や問題点,新たなアイデアがでてきて,それに向かっての取り組みがより具体的に活動できるようになった。
活動を展開しながら年に1回その成果をまとめて,発表することが,いかに大変であるかも実感しながらも発表することが新しい活動へのステップになると実感し,今後もいろいろな場で発表することを続けたい。
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.