Japanese
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特集 世界の精神科医療の動向
スペインにおける最近の精神医学の趨勢
Recent Trend of Psychiatry in Spain
Ricardo PONS-BARTRAN
1
,
浦田 実
2
,
高橋 良
3
Ricardo PONS-BARTRAN
1
,
Minoru Urata
2
,
Ryo Takahashi
3
1バルセロナ大学医学部精神科
2長崎大学医学部精神神経科
3東京医科歯科大学医学部神経精神科
1Adjunto de Psiquiatria de la Facultad de Medicina de Barcelona
2Department of Neuropsychiatry, Nagasaki University School of Medicine
3Department of Neuropsychiatry, School of Medicine, Tokyo Medical and Dental University
pp.993-998
発行日 1988年9月15日
Published Date 1988/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204581
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医学の専門分野として,科学的な精神医学の発展は,ごく最近になってからである。しかし狂気に関する文学,哲学,宗教的な研究と同様に,社会的援助への医学以外からの関心は,数世紀以前からみられる。
中世において,病院や保護収容所に精神障害者が収容されていたことを示す資料がある。スペインにおける精神医学の歴史を語る際に,Mercedaryの修道士Fray Gilabert Jofreの名が必ず出てくる。1409年,彼は,狂人や患者が危害を及ぼしたりあるいは迫害を受けないように,特殊な施設を作った。American Journal of Psychiatry, May 1945に発表された,Peter Bassoeによる"精神医学の発祥地としてのスペイン"という論文の中で,著者は前記の施設が世界で初の精神病院であったと述べている。
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