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特集 シンポジウムIV.最近の顕症梅毒
早期梅毒治療のヨーロッパにおける最近の趨勢
RECENT TRENDS IN THE TREATMENT OF EARLY SYPHILIS IN EUROPE
三浦 修
1
Osamu MIURA
1
1日本大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Nihon University School of Medicine
pp.1239-1240
発行日 1965年11月20日
Published Date 1965/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204239
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I.はじめに
1943年Mahoney1)が早期梅毒の治療にペニシリンを導入して以来の10年間は,本剤の使用法の検討に費やされたといつてよく,1953年WHO2)がPAMを採り上げてその治療方式を公表するに及び,ほぼ治療の基準が確立されたといいうる。しかし当時なお,ペニシリン単独法で早期梅毒の治療を行なつている国は北米合衆国のみであり,その他の諸国にあつては施設の50%をわずかに超えるにすぎず,残余の大多数は在来のアルゼノベンゾール蒼鉛併用療法を採り,少数はペニシリンと在来の方法を併せ用いている状況であつた3)。そこでその後10年を経て現在に至る早期梅毒治療の動きを,とくにヨーロッパを中心として追求してみたい。
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