Japanese
English
研究と報告
てんかんの発生率と有病率—観察と推定
Incidence and Prevalence of Epilepsy: Observation and Estimation
坪井 孝幸
1
,
萩原 康子
2
Takayuki Tsuboi
1
,
Yasuko Hagiwara
2
1東京都神経科学総合研究所社会医学研究部遺伝学研究室
2東京都神経科学総合研究所社会学研究室
1Tokyo Metropolitan Institute for Neurosciences, Department of Human Genetics
2Department of Social Sciences
キーワード:
Epilepsy
,
Incidence
,
Prevalence
,
Logarithmic regression formula
Keyword:
Epilepsy
,
Incidence
,
Prevalence
,
Logarithmic regression formula
pp.751-761
発行日 1987年7月15日
Published Date 1987/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204361
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抄録 1)一定地域に居住の3歳児17,044名(集団の95%を含む)を対象として,てんかんの3歳までの累積発生率を調べ0.43%が得られた。
2)3歳児集団の神経生理学的状況を調べ,6〜11年間にわたり追跡調査を行い,さらに80歳に至るまでのてんかん発生率の推定を行った。(a)3歳までに無熱性けいれんの既往のあったもの(0.90%)のうちの半数(0.45%)が6歳までにてんかん発病となった。(b)3歳まで無発作のものの10%無選択抽出1,323児を対照群として調べ,9〜14歳までの追跡期間中に0.23%がてんかん発病となった。(c)熱性けいれん1,406児(8.2%)の追跡により,その1.7%(3歳全人口17,044の0.14%に相当する)がてんかん発病となった。(d)これらを合計して,9〜14歳におけるてんかん累積発生率0.82%が得られた。
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