病院と統計
有病率と罹患率
前田 行雄
1
1厚生省統計調査部
pp.68-69
発行日 1969年8月1日
Published Date 1969/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203712
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統計には,静態統計と動態統計とがあり,静態統計ではある一時点で観察される件数が把握され,動態統計ではある期間内に発生した件数が取り扱われる.病院報告による月末在院患者数,患者調査による調査日現在の入院患者数などは静態統計,病院報告による外来患者延数,患者調査による1日間の外来患者数などは動態統計となる.また,一般に傷病統計では,ある一時点での傷病件数の対象人口に対する割合を有病率(prevalen-ce),ある期間中に発生した傷病件数の対象人口に対する割合を罹患率または発病率(incidence)という.
病院や診療所を訪れないものまでを含んだ国民の有病率や罹患率を知るには,世帯や個人をとおしての調査によらなければならない.
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