Japanese
English
研究と報告
持続性部分てんかんの2例について
On Epilepsia Partlalis Continua: Two cases report
横山 尚洋
1
,
原 常勝
2
,
龍 倫之助
3
,
高木 洲一郎
4
Naohiro Yokoyama
1
,
Tsunckatsu Hara
2
,
Rinnosuke Ryu
3
1大泉病院
2駒木野病院
3虎の門神経科龍医院
4慶応義塾大学精神神経科
1Ohizumi Hospital
2Komagino Hospital
3Ryu-Iin, Toranomon Clinic of Neurology
4Department of Neuropsychiatry, School of Medicine, Keio Gijuku University
キーワード:
Epilepsia partialis continua
,
Somatomotor status epileptlcus
,
Myoclonus
,
Kozhevnikov's syndrome
Keyword:
Epilepsia partialis continua
,
Somatomotor status epileptlcus
,
Myoclonus
,
Kozhevnikov's syndrome
pp.929-936
発行日 1986年8月15日
Published Date 1986/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204196
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録 持続性部分てんかん(EPC)を呈した2例を報告した。第1例は明らかな器質疾患を伴わずに右手に限局したけいれんが13年間持続している例であり,第2例は癌性髄膜炎の経過中に左顔面〜左半身のけいれんを呈した例であった。脳波では第1例では対側頭頂の局在性棘波,第2例では周期性放電が認められた。EPCについてはその概念に種種の見解の相違がみられ混乱している点が指摘されている。従来の文献例からEPCの概念の変遷を考察するとともに自験例に基づき,重篤な脳病変を伴わずに部分けいれんが持続し皮質起源が想定されるtype Ⅰと,進行性脳病変の経過中にみられ皮質,皮質下の広範な病変が想定されるtype Ⅱの2型に分類し,両者の臨床的意義や発現機構には相違があり両者を区別する必要を指摘した。臨床的な頻度はtype Ⅰは稀であり狭義のKozhevnikov症状群はtype Ⅰに相当すると考えられた。
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.