Japanese
English
研究と報告
抗てんかん剤による組織呼吸障害—とくに重症化てんかん患者にみられる静脈血ガス分析の異常
Disturbance of Tissue Respiration and Venous Blood Gas Abnormalities in Epileptic Patients due to Antiepiletic Drugs
武井 満
1,2
,
石崎 朝世
3
,
土井 優子
3
Mitsuru Takei
1,2
,
Asayo Ishizaki
3
,
Yuko Doi
3
1前:東京都立府中療育センター
2現:東京都立松沢病院
3東京都立府中療育センター
2Tokyo Metropolitan Matsuzawa Hospital
3Tokyo Metropolitan Medical Center of the Severely Handicapped
キーワード:
Epilepsy
,
Antiepileptic drugs
,
Side effect
,
Blood gas analysis
,
Cerebral blood flow
Keyword:
Epilepsy
,
Antiepileptic drugs
,
Side effect
,
Blood gas analysis
,
Cerebral blood flow
pp.297-305
発行日 1986年3月15日
Published Date 1986/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204119
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抄録 てんかん患者の中に,静脈血が動脈血のように鮮紅色を呈する例が認められることから,その機序と原因を明らかにするために,血液ガス分析を主に静脈血について行った。
その結果,鮮紅色を呈した静脈血のO2分圧は異常に高値を示していた。動脈血については正常範囲であった。次に服用抗てんかん剤を減量整理したところ,静脈血O2分圧の異常高値は低下して改善した。またdiazepamの静注により,静注直前に比べて直後では,静脈血O2分圧は著明に上昇した。これらのことから,静脈血O2分圧の異常高値は服用している抗てんかん剤との関連が推定された。
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