Japanese
English
研究と報告
てんかん患者の精神活動に及ぼすClonazepam投与の影響—離脱症状を呈した症例を中心にして
Psycotrophic Efficacy of Clonazepam in Epilepsy: One case precipitated into withdrawal symptoms, and the review of Japanese literatures
金子 善彦
1
,
木下 潤
2
Yoshihiko Kaneko
1
,
Jun Kinoshita
2
1藤沢市民病院神経科
2神奈川県総合リハビリテーションセンター精神神経科
1Department of Neurology & Psychiatry, Fujisawa City Hospital
2Department of Neurology & Psychiatry, Kanagawa Rehabilitation Center
キーワード:
Clonazepam
,
Side effect
,
Withdrawal symptom
,
Epilepsy
,
Mental disorder
Keyword:
Clonazepam
,
Side effect
,
Withdrawal symptom
,
Epilepsy
,
Mental disorder
pp.67-75
発行日 1980年1月15日
Published Date 1980/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203051
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抄録 clonazepamは抗けいれん剤として使用されているが,他のbenzodiazepine系薬物と同じようにさまざまな副作用を現わしうる。
視覚発作と自律神経発作をもつ31歳女性のてんかん患者にclonazepamを6mg投与したところ軽躁状態を来し,投薬中止により焦躁感・易刺激性・錐体外路症状などの離脱症状を呈した。この自験例について考察するとともに,本邦においてすでに発表済みの17論文中の783例について,clonazepalnがてんかん患者の精神面や行動面にどのような影響を与えるかを集計・検討し考察を試みた。
clonazepamによって新たに出現した精神症状の78%は,精神活動の亢進・外向・不安定化傾向を示していた。既存精神症状が変化したものの90%は改善であり,その73%は,精神活動の亢進・外向・不安定化傾向を示している症状に対しての静穏化であった。
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