Japanese
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短報
急性一酸化炭素中毒後に進行性痴呆,パーキンソン症状,口部ジスキネジアを呈した1剖検例
An Autopsied Case with Pmgressive Dementia, Parkinsonism and Oral Dyskinesia following Acute Carbon Monoxide Poisoning
三山 吉夫
1
,
糸井 孝吉
2
,
東保 みづ枝
3
Yoshio Mitsuyama
1
,
Kokichi Itoi
2
,
Mizue Tobo
3
1宮崎医科大学精神医学教室
2城野医療刑務所
3大分医科大学神経精神医学教室
1Department of Psychiary, Miyazaki Medical Collcge
2Jono Medical Prison
3Department of Neur-opsychiatry, Oita Medical Collecge
pp.748-751
発行日 1983年7月15日
Published Date 1983/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203614
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I.はじめに
急性一酸化炭素中毒(以下,急性CO中毒と記す)後遺症としてパーキンソン症状の出現は頻度の高いものの一つであり,その病理学的背景に淡蒼球の対称性壊死をみることが多い,とされている。また急性CO中毒の脳病変として大脳白質のびまん性脱髄があり,中毒後の精神機能減退の背景ともされている。本例は急性CO中毒後に器質精神病の病像を呈したため抗精神病薬が投与され,その経過中に進行性痴呆およびパーキンソン症状,口部ジスキネジアがみられた症例である。本例の進行性痴呆,パーキンソン症状,口部ジスキネジアの病理学的背景について検討してみた。
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