動き
「第4回日本生物学的精神医学研究会」印象記
山口 成良
1
,
佐野 譲
1
1金沢大学医学部神経精神医学数室
pp.1142-1143
発行日 1982年10月15日
Published Date 1982/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203488
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第4回日本生物学的精神医学研究会は名古屋保健衛生大学医学部の中沢恒幸教授会長のもと,去る6月4日,5日の両日にわたり,新築なった名古屋のホテル・キャッスルプラザで行なわれた。会長講演,シンポジウム2,一般演題72題であった。
「状態像stateの精神生理学」と題する会長講演は,対象が主観的に知覚し,表現する言動(症状)から,なんらかの生物学的徴候をみい出すべく,約4,000名の被検者についてskin potential reflex,指尖容積脈波,心拍数,tapping,反応時間等を指標として,ポリグラフィックに情報解析を試みたものであり,不安状態,抑うつ状態強迫状態等の対比が明瞭に象徴化されており,また,左右脳の問題,妄想への接近をも試み,将来の集大成が大いに望まれる,生物学的精神医学研究には恰好の講演であった。
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