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第3回日本生物学的精神医学研究会は秋晴れの京都国際会館で,昭和56年10月23,24日の両日,福田哲雄会長で開かれた。今回の研究会の大きな特徴は,故満田久敏教授追悼を兼ねて,Clinical Biology of Atypical Psychosesのテーマでsymposiumを2日間にわたって行なったことである。symposistには諸外国から招待されたGjessing,Hamilton,King,Fischer,Perris,Singh,Huber,Guze,Tsuang,Retterstölに加え,日本からは鳩谷,門林,岡本,猪瀬,平田-日比が参加し,discussantには福田,高橋(良),野村,風祭,阿部,中沢(恒),稲永,遠藤(俊),大月,西村,中沢,難波,三好,大橋が立った。その発表および討論は,一部を除きほとんど英語でなされ,立派な会場の雰囲気と共に,参加者をあたかも国際学会であるかのような錯覚におちいらせた。英米人以外の英語は若干御国なまりがあり,必ずしも聞き取り易いものではなかったが,彼らの口からMitsudaの提唱したatypital psychosesが語られるのを聞くことは,われわれ日本人にとっては感慨深いものであった。このように日本の生物学的精神医学を国際的水準にまで引き上げて下さった,故満田教授をはじめとする諸先輩の御努力に敬意を表すると共に,このsymposium開催にあたっての,福田教授と関係者の方々の並々ならぬ御尽力に,心からの感謝の意を申し述べたい。
Symposiumの内容について若干触れると,鳩谷はatypical psychosesのrecurrent typeについての神経内分泌学的研究を行ない,このような症例は圧倒的に女性に多く,再発は月経周期と同期する傾向があると述べた。さらに月経前期に再発が多い傾向があり,無排卵月経が多く,産褥精神病として初発することが多いことを報告した。Hamiltonも産褥精神病の2つのモデルを提唱したが,鳩谷は視床下部-脳下垂体系の機能異常を,atypical psychosesのrecurrent typeの病因に想定している。
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