Japanese
English
研究と報告
口部ジスキネジアに対するCa-hopantenateの効果—表面筋電図による検討
Efficacy of Ca-hopantenate on the Drug Induced Oral Dyskinesia: Evaluation by the global EMG
大山 繁
1
,
末松 みどり
1
,
武原 重春
1
,
宮川 洸平
1
Shigeru Oyama
1
,
Midori Suematsu
1
,
Shigeharu Takehara
1
,
Kohei Miyakawa
1
1熊本大学医学部神経精神科
1Dept. of Neuropsychiatry, Kumamoto University School of Medicine
キーワード:
Neuroleptica
,
Oral dyskinesia
,
Ca-hopantenate
,
Global EMG
Keyword:
Neuroleptica
,
Oral dyskinesia
,
Ca-hopantenate
,
Global EMG
pp.841-848
発行日 1982年8月15日
Published Date 1982/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203456
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抄録 長期間の神経遮断剤投与により惹起された口部ジスキネジアのある精神分裂病患者14例にCa-hopantenateを4〜12週間(平均9.9週間)投与して,その効果を肉眼的に,また表面筋電図により検討した。その結果総合判定では,著効6例,有効3例,不変4例,悪化1例であった。著効例は,女性に,口部ジスキネジアの軽症の者に,現在向精神薬や抗パーキンソン剤を服用していない者に,そしてCTで正常所見を呈する者に,より多かった。一方,脳波では異常を呈した者により効果が認められた。副作用は1例に消化器症状がみられたのみであった。悪化を呈した1例はRabbit症候群の例で,病態生理学的相違が,悪化の原因と考えられた。
口部ジスキネジアの客観的定性定量化の一方法としての表面筋電図の有用性について述べ,またCa-hopantenateの口部ジスキネジアに対する作用機序につき若干の考察を行った。
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