動き
都立世田谷リハビリテーション・センターを見て
前田 忠重
1
1厩橋病院
pp.611-613
発行日 1974年6月15日
Published Date 1974/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202193
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私は昨年11月,松沢病院の敷地内に1年前からできている,都立世田谷リハビリテーション・センターを見せてもらった。そこには私の知人のH医師が務めており,同医師は厩橋病院にいる時,小規模ではあるが同じような試みをして,かなり成功していた。そして世田谷に行ってからの話を聞くと,われわれが頭だけで考えていたようなことを,実際にうまくやっているようなので,是非一度見せてもらいたいと思っていた。そしてH医師には,何にしても日本では初めての試みだから,失敗してよいから,考えたとおりにやってみなさい,失敗しても,それは大切な経験なのだからと言って励ました。
と言っても失敗してもらいたくないが,しかし日本では,こういう試みは初めてであるから,失敗の経験もないわけである。こういう仕事を役所でやると,失敗もしないが,あまり効果がなくても,予算があるので,いつまでも続けているというようなことが,ありはしないか。それでは進歩は望まれない。
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