Japanese
English
研究と報告
早期幼児自閉症の3症例
Three Cases of Early Infantile Autism
坂岡 ウメ子
1
,
武田 和恵
1
,
今野 陽三
1
,
長野 俊光
1
U. Sakaoka
1
,
K. Takeda
1
,
Y. Konno
1
,
T. Nagano
1
1札幌医科大学神経精神科学教室
1Dept. of Neuropsychiatry, Sapporo Medical School
pp.51-55
発行日 1963年1月15日
Published Date 1963/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200519
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われわれが経験した3症例は,初発年齢がそれぞれ1歳3ヵ月ごろ,2歳3ヵ月ごろおよび,4歳ごろと推定される。
各症例とも,自閉症状が中核症状をなしており,興味,自発性の減退,遊びや生活習慣の退行,いつたん獲得された言語の崩壊,反復言語,あるいは反響言語の出現,衒奇的行動,ある1つのことへの執着傾向などがあげられる。
一方諸種の神経学的検索を行ない,また治療や経過観察を続けた結果,精神薄弱,聾唖,幼児神経症,その他の脳変性疾患からも鑑別され,Kannerのいわゆる,早期幼児自閉症と考えられる。
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