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ふたたびTofranil定式療法について—高橋良,佐藤倚男両氏の討論に答える
木村 敏
1
1京都大学医学部精神科
1Psychiatrische und Nervenklinik der Univ. Kyoto
pp.343-345
発行日 1966年4月15日
Published Date 1966/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200997
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著者ら(木村,石田,河合)が本誌7巻9号に発表した「Tofranil定式療法」に対し,高橋良,佐藤倚男の両氏(以下「討論者」)からの討論が本誌7巻12号に寄せられた。討論は精神科領域における薬物使用のあり方についての本質的な問題を含むものであるが,討論者はこれを,著者が以下に要約した5つの論点にまとめているので,著者としてもまずその一々について答えるのが至当だろうと思う。
1)著者らが欧米と我国とにおけるTofranil治療の成績の差を示すものとして引用した藤沢薬品作製の統計は,そこに含まれる各報告において効果判定基準が一定せず,そのまま治療成績の差を示すものとはいいえない。
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