Japanese
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研究と報告
てんかん性興奮,衝動性などに対するChlorprothixeneの効果について
Clinical Trials with Chlorprothixene in Mental Disturbance of Epilepsy
小野 和雄
1,2
K. Ono
1,2
1日本大学医学部神経科
2慈雲堂病院
1Dept. of Neuropsychiat., Nihon Univ. School of Med.,
2Jiundo Hospital
pp.333-338
発行日 1966年4月15日
Published Date 1966/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200996
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I.序言
近来,精神科領域における薬物療法は長足の進歩をとげ,各種のいわゆる向精神薬が用いられるようになつたが,その多くは精神分裂病や躁うっ病などを対象としたものであり,てんかん性の精神障害に対するものは少ない。ロシユ研究所によつて発見されたchlorprothixeneは,chlorpromazineと類似の構造式を有し,臨床的には1958年以来使用され,精神分裂病,躁うつ病,精神神経症と広範囲にわたる適応症を認められていたが,P. Fournial et al.,岩谷により,本剤はてんかん性の精神病に有効なことが認められている。著者は慈雲堂病院において,衝動興奮のいちじるしいてんかん性精神病,精神分裂病若干名に使用して,みるべき成績を得たので報告するしだいである。
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