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「Tofranil定式療法による抑うつ患者の治療について—木村敏,石田千鶴子,河合逸雄氏」を読んで
高橋 良
1
,
佐藤 倚男
2
1東京医歯大神経精神科
2東京医大神経精神科
pp.1101-1102
発行日 1965年12月15日
Published Date 1965/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200944
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私たちは精神科薬物療法の効果判定法に大きな関心をもち,分裂病に対する薬物療法の客観的効果判定法については一部その研究成果1)を発表したが,うつ病についても共同研究をつづけているので,精神医学(9月号)に発表された木村敏氏ほかの上記論文を上記の観点から少なからぬ興味をもつて読んだ。論文に盛られている著者らの意図すなわちうつ病の薬物療法においても,心理療法的接近の重要性の主張には大いに賛同するのであるが,本論文の主題であるTofranil定式療法の効果判定については若干の疑問点をいだかざるをえなかつた。それらの点について私見を述べてみたいと思う。
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