Japanese
English
特集 精神活動とポリグラフ
精神活動と筋電図
Mental Activity and EMG
金子 仁郎
1
Z. Kaneko
1
1大阪大学医学部精神神経科
1Dept. of Neuropsychiat., School of Med., Osaka Univ.
pp.189-195
発行日 1966年3月15日
Published Date 1966/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200971
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I.まえがき
精神現象を対象として研究する場合,情動状態を反映しているといわれる自律神経系と同時に,筋肉系の観察,ことに精神生理学的研究は重要である4)。
筋肉系は人間行動の基礎であり,意志が直接反映される手段として古来注目されてきた。筋肉系と精神現象との関係に関するわが教室における研究は,堀見教授の時代から行なわれていて歴史が古い。細川7)は権威者の前において臨床重要反射が亢進あるいは逆に減弱したり,消失したりする事実を報告した。浅井1)は心理的圧力の場において著明な筋緊張増加を示す患者を筋緊張型(MR型)と名づけ,面接,投影法その他の心理テストによつて抑制が強く,きちようめんで対人,対社会適応の幅が狭いなどの共通した性格特徴をみいだしている。その他三谷13)の書痙の研究,浜中のチックの研究など神経筋肉系の心身症に対する心理,臨床的側面からの研究は多い。
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