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特集 てんかん
〔特集1〕てんかんとその境界領域
Symposium・2
非定型内因性精神病の脳波
Clinico-electroencephalographical Study of Atypical Endogenous Psychosis
佐藤 時治郎
1
T. Sato
1
1東北大学医学部精神医学教室
1Dept. of Neuropsychiat., Tohoku University, Medical School
pp.203-210
発行日 1963年3月15日
Published Date 1963/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200541
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1957年,沢教授1)2)は非定型内因性精神病ともいうべき病像,経過を示す分裂病,躁うつ病患者の一群について脳波のMetrazol賦活閾値がてんかん患者のそれに近く,異常に低閾値であることを見出し,同時にその臨床症状もてんかん様,あるいはてんかん性特徴を有していることを明らかにした。かかる非定型症状を有する内因性精神病の一群に対し"類てんかん精神病"なる概念を与えたことから,てんかんと精神病との境界域問題が臨床脳波の立場からも大きくとりあげられることとなつた。
われわれも1958年より,非定型精神病の臨床脳波学的研究に着手したが,発作性異常波,ついでその基礎律動の分析より独自の見解を発展させてきた3)4)5)。今回,"てんかんの境界域問題"についてのシンポジウムの一環として,非定型精神病がとりあげられたのを機会に,新たな視点より従来のわれわれの主張およびてんかんとの親和性の問題をあわせて再検討したのでここに報告し,前演者に対する討論としたい。
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