Japanese
English
研究と報告
Thioproperazine少量持続法の検討
Clinical Evaluation of Thioproperazine in Small Doses
松本 胖
1
,
佐々木 司郎
1
,
渡辺 位
1
,
山上 竜太郎
1
,
石川 鉄男
1
,
高室 昌一郎
1
,
大山 修
1
,
長谷川 源助
1
,
長島 鋼典
2
,
田辺 昭二
2
Y. Matsumoto
1
,
S. Sasaki
1
,
T. Watanabe
1
,
R Yamagami
1
,
T. Ishikawa
1
,
S. Takamuro
1
,
O. Ooyama
1
,
G. Hasegawa
1
,
T. Nagashima
2
,
S. Tanabe
2
1国立国府台病院精神科
2恩田第二病院
1psychiatric Division, Konodai National Hospital
2Onda 2 nd Hospital
pp.765-770
発行日 1962年10月15日
Published Date 1962/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200490
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1.われわれはThioproperazineの不快な随伴症状を軽減し,その特異な効果を広い範囲に適応させる目的から少量持続法をこころみ,漸増法との比較を行なつた。
2.対象は精神分裂病30,うつ病3,心因反応3,計36例であるが,1日量6mg以下の少量持続法においてもある程度の効果がみられ,漸増法との間にいちじるしい差異を認めなかつた。
3.本剤の適応症状としては意志発動性減退および被影響性減退症候群と感情疎通性減退症状があげられ,これらの情意障害に対する効果は漸増法に比して勝るとも劣らない程度と考えられる。
4.随伴症状は漸増法に比して一般に軽微であり,ことに運動元進症状を認めることはほとんどない。
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