Japanese
English
研究と報告
JB516(カトロン)中毒と推定される急性黄色肝萎縮症の2例
2 Cases of Acute Yellow Liver Atrophy probably caused by JB516 Administration
大熊 文男
1
,
原田 憲一
1
,
式場 聰
2
,
村上 敏雄
2
,
河村 顕
3
,
安倍 弘昌
4
,
志方 俊夫
5
F. Okuma
1
,
K. Harada
1
,
S. Shikiba
2
,
T. Murakami
2
,
A. Kawamura
3
,
H. Abe
4
,
T. Shikata
5
1同愛記念病院
2式場病院
3東京歯科大学内科
4国立国府台病院病理部
5東京大学病理学
1Doai Memorial Hospital
2Shikiba Hospital
3Tokyo Dental College
4Konodai National Hospital
5Tokyo University
pp.49-54
発行日 1961年1月15日
Published Date 1961/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200292
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抑うつ状態に対して常用量のJB516(カトロン)――第1例は188mg36日間,第2例は312mg大24日間――を投与したところ,黄疸を発現し,それぞれ経過15日および28日ののちに,肝性昏睡のもとに死亡した2例を報告した。病理解剖学的には,それぞれ急性および亜急性黄色肝萎縮と診断された。われわれは,この肝障害を,JB516による中毒性肝壊死と推定し,その臨床的応用にさいしての注意を喚起した。
Copyright © 1961, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.