Japanese
English
研究と報告
特有な精神障害を示した両側側頭葉軟化の1例
Ein Fall von beiderseitiger Erweichung des Temporallappens mit besonderen psychischen Symptomen
野村 博
1
,
石川 淑郎
1
1神奈川県立芹香院
pp.83-88
発行日 1960年2月15日
Published Date 1960/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200185
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Ⅰ.緒言
側頭葉については解剖学的,臨床的病理学的研究によつて聴覚や感覚性言語中枢の存在が知られ,味覚や嗅覚の中枢が推定されているが,また側頭葉病変のさいにしばしばその他のいろいろな精神症状が発現することがPick病などの経験から指摘されている。
従来も側頭葉の腫瘍,外傷,血管性病変,あるいはその領域に焦点を有するてんかんなどの臨床例について検討されているが,解剖学的にも新旧皮質の複合体である側頭葉の複雑な機能の全貌をとらえることには困難があつた。
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