Japanese
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連載 「継往開来」操作的診断の中で見失われがちな,大切な疾病概念や症状の再評価シリーズ
晩発性(老年期)統合失調症
Late-onset (Senile) Schizophrenia
安田 学
1,2
,
加藤 敏
1
Manabu YASUDA
1,2
,
Satoshi KATO
1
1自治医科大学精神医学教室
2佐野厚生総合病院精神神経科
1Department of Psychiatry, Jichi Medical School, Shimotsuke, Japan
2Department of Psychiatry, Sano Kosei General Hospital
pp.856-858
発行日 2012年8月15日
Published Date 2012/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405102251
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晩発性(老年期)統合失調症とは
統合失調症は,一般的には10歳代後半から20歳代後半の男女が罹患する精神疾患であり,その割合は全人口のおよそ1%であるとされている。しかし,精神科臨床の現場では,40歳代以降の中高年期に至り,初めて統合失調症を発症する症例がしばしば見受けられていた。こうした症例は,まさにKraepelin6)の頃から報告されてきた。
この中高年期に至って初発する統合失調症を初めて定義したのは,Bleuler1)である。
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