Japanese
English
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晩発性皮膚ポルフィリン症
PORPHYRIA CUTANEA TARDA
吉田 慶行
1
,
大沼 秀雄
1
,
相良 純正
1
,
秋葉 弘
1
,
高橋 吉定
1
Yoshiyuki YOSHIDA
1
,
Hideo ONUMA
1
,
Junsei SAGARA
1
,
Hiroshi AKIBA
1
,
Yoshisada TAKAHASHI
1
1東北大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Tohoku University School of Medicine
pp.685-689
発行日 1964年7月1日
Published Date 1964/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203830
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I.緒 言
ポルフィリン症はpyrrole代謝異常によつて,多量のポルフィリンを尿に排泄する疾患である。Günther1)が種痘様水疱症の患者に始めてポルフィリンを発見した時は,その疾患名としてHä—matoporphyrieなる名称を使用したが,その後ポルフィリンの生化学的研究の進展により,hae—matoporphyrinは人工産物であつて,人体内の血色素の代謝過程中には生成されない事が明かとなり,Hämatoporphyrieなる呼称よりも単にPorphyriaという病名が繁用される様になつた。
ポルフィリンは戦後放射性同位元素実験法の導入により,酢酸とグリシンという意外に簡単な2物質を素材としてδ—amino-laevulinic acidおよびporphobilinogenなどの中間体を経て,uroporphyrin→coproporphyrin→protoporphyrin→hemeに達するという合成経路が確立された2)。
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