Japanese
English
研究と報告
躁状態に前駆して高CK血症を来す双極性障害の1例
A Case of Creatine Kinase Elevation before Manic Episode
家田 麻紗
1
,
岡崎 四方
1
,
宮岡 剛
1
,
堀口 淳
1
Masa IEDA
1
,
Shihoh OKAZAKI
1
,
Tsuyoshi MIYAOKA
1
,
Jun HORIGUCHI
1
1島根大学医学部精神医学講座
1Department of Psychiatry, Faculty of Medicine, Shimane University, Izumo, Japan
キーワード:
Bipolar disorder
,
Manic episode
,
Creatine kinase
Keyword:
Bipolar disorder
,
Manic episode
,
Creatine kinase
pp.235-238
発行日 2011年3月15日
Published Date 2011/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405101812
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抄録
今回,我々は躁状態に前駆して,少なくとも2度にわたって高CK血症が出現した症例を経験したので報告する。運動や外傷,筋肉内注射による筋侵襲により血清CKが上昇することは,日常臨床ではよく観察されることであるが,本症例ではこれらの要因の関与はいずれも否定的であった。精神疾患と高CK血症についてはこれまでにもいくつかの報告がなされており,なんらかの病因も含めた関連があるものと考えられている。本症例においては,躁状態に前駆して血清CKの上昇が認められたことが特徴的であり,血清CK値が躁状態の早期発見・早期予防につながる可能性がある。
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