巻頭言
精神科医療現場の変容
中込 和幸
1
1鳥取大学医学部統合内科医学講座精神行動医学
pp.354-355
発行日 2006年4月15日
Published Date 2006/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100242
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近年,精神科医療の現場は大きく様変わりしている。挙げればきりがないが,本稿では,病院医療から地域医療への転換,いわゆる「心のケア」の重要性,さらには自殺予防に伴う精神保健システムへの積極的な関与による「予防・早期介入」へのニーズについて取り上げてみたい。総じてみると,精神科医に求められているものは,社会との積極的なかかわりであり,従来はどちらかといえば影に隠れた存在であった精神科医が突然光まぶしい場所に引きずり出され,さまざまな役割を担うよう要請されているように感じるのは自分だけであろうか。
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