Japanese
English
特集 心筋リモデリング
急性心筋梗塞による心筋リモデリング
Pathophysiology of Left Ventricular Remodeling following Acute Myocardial Infarction
江原 省一
1
,
葭山 稔
1
,
上田 真喜子
2
Shoichi Ehara
1
,
Minoru Yoshiyama
1
,
Makiko Ueda
2
1大阪市立大学大学院医学研究科循環器病態内科学
2大阪市立大学大学院医学研究科同病理病態学
1Department of Internal Medicine and Cardiology, Osaka City University Graduate School of Medicine
2Department of Pathology, Osaka City University Graduate School of Medicine
pp.1181-1184
発行日 2002年12月15日
Published Date 2002/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902572
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
従来から,慢性の圧・容量負荷や心筋梗塞後の状態において,心臓が血行力学的負荷に対応して循環動態を一定に保っためにその構造と形態を変化させることが明らかにされてきている.この現象は,近年“心筋リモデリング”と呼称されるようになり,その病理組織学的,細胞学的,および分子生物学的知見は飛躍的に進歩してきている.心筋リモデリングは,本質的には負荷に対する適応現象であるが,長期にわたり過剰な負荷がかかった場合はこの代償的適応機構が破綻し,その結果,種々の心臓病の病態形成に影響を及ぼすこととなる.
本稿では,“心筋リモデリング”のなかで,特に心筋梗塞後リモデリングの病理・病態を中心に概説することとしたい.
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.