Japanese
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特集 神経活性物質と呼吸
セロトニンと上気道調節
Serotonin and Control of Upper Airway Muscles
岡部 慎一
1
Shinichi Okabe
1
1東北大学医学部付属病院循環器内科
1Department of Cardiovascular Medicine, Tohoku University Hospital
pp.5-10
発行日 2002年1月15日
Published Date 2002/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902403
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はじめに
喉頭と咽頭を形成する上気道筋の活動性の調節については従来数多くの研究がなされてきた.上気道筋は呼吸のみならず,発声,嚥下,咳やくしゃみなどの反射においても多様な役割を演じており,上気道筋の動態を解析することがこれらの機能の調節の解明につながってきた.
近年,上気道筋の調節は,睡眠呼吸障害,特に閉塞型睡眠時無呼吸低換気症候群の病態との関連で注目されている.上気道筋の調節に関与する神経活性物質としてはセロトニン,ノルエピネフリン,サブスタンスP,TRHなどが知られているが,本稿では最近治療面からも注目を集めているセロトニンを取り上げ,上気道筋の調節機構を睡眠呼吸障害の病態と薬物治療の面から概説したい.
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