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Current Opinion
呼吸リハビリテーション—いかに継続させるか
Pulmonary Rehabilitation:How can we let patients keep practicing pulmonary rehabilitation
宮本 顕二
1
Kenji Miyamoto
1
1北海道大学医療技術短期大学部理学療法学科
1Department of Physical Therapy, College of Medical Technology, Hokkaido University
pp.791-795
発行日 2001年8月15日
Published Date 2001/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902333
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呼吸リハビリテーションをめぐる最近1年間の話題
COPDの治療ガイドラインが世界各国の呼吸器学会から発表されている(1995年にヨーロッパ呼吸器学会1)と米国呼吸器学会2),1997年にはイギリス呼吸器学会,1999年に日本呼吸器学会3)).さらに,NHLBI(National Heart, Lung,and Blood Institute)とWHO(World HealthOrganization)からGlobal Initiative for ChronicObstructive Lung Disease(GOLD)が本年4月に発表された.これら,いずれのガイドラインにも治療法の一つとして呼吸リハビリテーション(呼吸リハビリ)が推奨されており,呼吸リハビリは慢性安定期COPD患者の治療法の一つとして評価が定まったことを示している.
しかし,ガイドライン毎に呼吸リハビリの記載内容が異なる.例えば,吸気筋訓練は米国呼吸器学会のガイドラインには推奨されているが,ヨーロッパ呼吸器学会のものには推奨されていない.GOLDには全く記載されていない.上肢の運動訓練についても米国呼吸器学会のガイドラインには詳細に記載されているが,他のガイドラインには運動訓練としてのみ記載されているだけである.これらの相違は呼吸リハビリの世界的標準処方がないことによる.そのため,最近発表された論文をみてもその点に注目したものが目立つ.
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