Japanese
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特集 呼吸器疾患ガイドラインの課題
COPDガイドライン―最新の診療指針
Guideline on COPD
宮本 顕二
1
Kenji Miyamoto
1
1北海道大学医学部保健学科理学療法学専攻臨床理学療法学講座障害代償学分野
1Division of Physical Therapy, Department of Health Sciences, Hokkaido University School of Medicine
pp.1299-1306
発行日 2007年12月15日
Published Date 2007/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100934
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はじめに
COPDの診断と治療に関するガイドラインは日本呼吸器学会をはじめ,米国胸部疾患学会/ヨーロッパ呼吸器学会など多くの国の呼吸器関連学会から,そしてGOLD(Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease)から発表されている.なかでもGOLDは2001年に発表された後,2003年からは毎年updateされ,2006年には全面的に改訂された.日本呼吸器学会においてもガイドラインの改訂作業中(第3版)である.
これらのガイドラインでは,治療薬のなかで有用性が報告されているにもかかわらず,わが国では発売されていないものが多く記載されていた.しかし,ここ数年,これら薬剤が相次いで発売され,われわれ臨床医にとって治療の選択肢が増えてきた.そのため,臨床現場で「COPDは治療可能な疾患」として実感できるようになったとも言えよう.
本稿では,最近のガイドライン,特に2006年改訂のGOLDをもとに,従来の変更点と最近の治療法をCOPD安定期の管理を中心に概説する.
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