Japanese
English
Bedside Teaching
間質性肺炎とKL−6
Interstitial Pneumonitis and Serum KL-6
小栗 鉄也
1
,
河野 修興
1
Tetsuya Oguri
1
,
Nobuaki Kohno
1
1広島大学医学部第2内科
1Second Department of Internal Medicine, Hiroshima University Faculty of Medicine
pp.675-679
発行日 2001年7月15日
Published Date 2001/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902317
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はじめに
間質性肺炎は肺胞の間質を主たる炎症の場とする疾患の総称である.発症原因としては膠原病,薬剤,粉塵吸入,放射線,有機抗原などがあげられるが,その多くは原因不明で,そのうち最も代表的な疾患は特発性間質性肺炎である.近年,胸部CT撮影の普及と進歩により胸部単純X線写真では捕捉できなかった軽度の間質性変化も見出せるようになったが,間質性肺炎は重篤なものも多く,その病態の把握が重要である.
従来の検査法は血清LDHやCRP値,胸部X線画像写真,ガリウムシンチ,肺機能検査,動脈血ガス分析などが用いられてきたが,近年間質性肺炎の病態把握に有用ないくつかの血清マーカーが臨床応用されている.本稿においては間質性肺炎におけるKL−6についてその有用性を述べる.
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